2013年11月07日

包装紙の価値

伊勢丹の包装紙・紙袋が10月30日、55年ぶりにモデルチェンジしました。
柄が大きくなり、色調が柔らかくなった新しいタータンチェックは

マクミラン・イセタン

…と名づけられ、全世界のタータンを一括統制するためにスコットランドが国として管理する
スコットランドタータン登記所」に正式に登録されたそうです。
(メンズ向けに使用されていたブラックウォッチ柄は継続して使用されます)

9月に三越伊勢丹ホールディングスからリニューアルが発表されて以来、
新聞・雑誌・テレビ等に多数採り上げられておりますが、
これだけ騒がれる包装紙・紙袋も珍しいのではないでしょうか?
もはや、単なる包装紙の枠を超えた「財産」と言えるでしょう。

そして、同グループのもうひとつの百貨店、三越の包装紙も、素晴らしい来歴を誇ります。
現在も使われ続けている、白地に濃いピンクの抽象模様の包装紙は、
1950年、クリスマス用にデザインされたもので、「華ひらく」と名づけられています。
百貨店のシンボル」としてのオリジナルデザインの包装紙は、日本で初めての試みでした。

この包装紙をデザインしたのは、洋画家の猪熊弦一郎画伯。
JR上野駅中央改札口の頭上にある壁画「自由」も猪熊氏の作品です。
そして、猪熊氏がデザインした原画に、MITSUKOSHIのロゴを加えて
現在の形に完成させたのが、先日亡くなられた「アンパンマン」の作者で、
当時は三越の宣伝部で働いていたやなせたかし氏。

洋画の巨匠と、後に漫画家として大きな功績を残す2人のコラボレーション作品は、
印象的な柄でありながら、主張しすぎず、包むことで商品を引き立てるデザイン。
百貨店のシンボルとして、誰もが認知するブランド・アイコンとなったこの包装紙もまた、
貴重な「財産」です。

posted by 東京繊維製品総合研究所 at 15:46| Comment(0) | TrackBack(0) | 雑感 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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